尿路結石症は、4800年以上も昔の古代エジプトのミイラからも発見されており、極めて古くより存在する泌尿器科疾患です。文字通り尿路結石は、尿中のカルシウム塩(シュウ酸カルシウム、リン酸カルシウム)等の結晶が固まって出来るもので、その結石によって激しい痛みや血尿が起こります。中でも腎臓や尿管に出来る上部尿路結石症は、カルシウムを主成分とするものが約80%占めており、2005年に日本で行われた全国疫学調査によると、男性で7人に1人が、女性では15人に1人が一生に一度はかかる可能性があるポピュラーな疾患です。
当クリニックでは、泌尿器科としての長い経験を活かし、内視鏡手術において高い技術を発揮していますが、生活習慣との関連が深く再発の可能性も高いため、原因となる食生活や生活習慣の改善にも力を注ぎ、結石防止のための指導も積極的に行っています。
結石の出来ている部位によっても異なりますが、突然の激痛(腰背部・側腹部・下腹部など)、鼠径部(そけいぶ)への広い痛み、血尿、吐き気・嘔吐が現れた場合には、尿路結石を念頭において精密検査をする必要があります。
血尿は腎臓に障害がある場合も現れる症状ですが、当クリニックでは腎臓内科外来と連携して、診療を行っています。
尿路結石の原因は多岐にわたっています。先天的なもの、他の病気(前立腺肥大症や尿路感染など)によるもの、水分摂取の不足、食生活の偏りなどが挙げられますが、やはり生活習慣に原因がある場合は、一度症状が出た方は、二度三度と再発する可能性が高く、その意味では生活習慣病の一つであると言えます。
石が小さい場合は、適切な薬剤の投与と水分の摂取、軽い運動で自然排石されることも少なくありません。
自然排石が期待できない場合は、当クリニックでは主に内視鏡手術による除去を行っています。
内視鏡を尿管まで挿入しレーザーで結石を破砕するので体への負担が少なく、短期入院で治療可能です。
院長はこの尿路結石における経尿道的結石破砕術(TUL)において、国内でもいち早く取り組み、これまでに1000例を超える実績を持っています。
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